2006.03.07

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3月7日朝のポイマンスキー彗星 (Comet C/2006 A1 Pojmanski, March 7, 2006)

3月7日朝のポイマンスキー彗星 ~ Comet C/2006 A1 Pojmanski 3月7日朝のポイマンスキー彗星 ~ Comet C/2006 A1 Pojmanski
March 7, 2006, 4:49 AM Japan (GMT+09:00); Canon EOS Kiss Digital N (350D); Canon EF 100mm F2.0 -> F2.8; Takahashi EM-1 equatorial mount; ISO 400, 90 sec x 18 frames; noise reduction: disabled; location: Mt. Hachibuse (Tonami city, Toyama prefecture, Japan)

3月7日朝のポイマンスキー彗星 (Comet C/2006 A1 Pojmanski) です。3月5日の朝より好条件で撮影できました。100mmレンズで撮影したものをトリミングし、35mm判換算で250mm程度の画角になるようにしてあります。

This image is taken with better sky condition than image of March 5. Tail is about 4 degrees long!

撮影地は、夢の平スキー場のある鉢伏山 (富山県砺波市)。スキー場の駐車場から少し先に展望台があり、その少し手前に大きめの駐車場がありますので、そこで撮影しました。ここは富山平野の南西部にあり、富山平野の主要都市より南に位置しているため、東方向の光害が5日に行った花尾カントリーよりもだいぶんマシです (とはいえ、やはりある程度はあります)。また、標高も400m以上あり、この点でも標高約200mの花尾カントリーよりも有利。北~北東方向は花尾カントリーに劣るものの、特に南方向は光害が全くなく、全体としてより優れた観測地と言えそうです。

今回は幸い雲は全くなく快晴。肉眼では、彗星付近にあった「いるか座」の星 (4等星) がちゃんと見える。5日は彗星付近の3等星が見えるか見えないか、という状況でしたので、明らかに今回の方が好条件。5日には見えなかった天の川もうっすら確認できました。8x42双眼鏡を彗星に向けて見ると、尾ははっきりとはわからなかったものの、一応見えるような? やっぱり見えないような?

撮影の方は、5日より1枚あたりの露出時間を長めに、かつ総露光時間も長めに。絞りも半絞り分明るくし、感度は1段下げ。ノイズリダクションは前回同様OFFですが、今回はダークフレームを別途撮影して画像処理段階でダーク補正をかけてあります。その他の画像処理は前回と同じ。

そして撮影結果は上の通り。今回の画像なら、尾は4度写ってると言って良いですね!

おまけ。彗星の撮影前に夏の天の川を軽く撮ってみました。

夏の天の川 - Milky Way
天の川 (Milky Way); March 7, 2006, 4:29 AM Japan (GMT+09:00); Canon EOS Kiss Digital N (350D); Canon EF 100mm F2.0 -> F2.8; Takahashi EM-1 equatorial mount; ISO 800, 90 sec x 2 frames; noise reduction: disabled; location: Mt. Hachibuse (Tonami city, Toyama prefecture, Japan)

彗星優先のため時間をかけたくなかったので、構図はてきとー、そして100mm F2.8, ISO 800、90秒×2枚、計3分というあっさり露光。これでも結構写るものですね! 私の KissDN は赤外カットフィルタを交換していないノーマル機なんですが、M16 や M17 といった赤い星雲もちゃんと写ってくれています。

あと余談ですが、ダーク補正に関して少々。

ダーク補正とは、レンズに蓋をしてノイズだけを別途撮影しておき (ダークフレーム)、ふつーに星を撮った画像からそのダークフレームを減算することにより、ノイズを軽減する手法です。撮影時の温度や感度、露出時間等が同じであれば、ノイズのパターンにはある程度似たものになりますので、その特性を利用した手法です。デジカメのノイズリダクション機能と原理は同じですが、デジカメのノイズリダクション機能を使った場合のように撮影時間が倍かかるということがありませんので、ずっと効率的に撮影することができるわけです。

このダーク補正は、現像後の画像でやるとおかしな結果になるので、未現像の生のRAWデータに対して適用することが必要です。ステライメージ5にはそのための機能があるのですが、ステライメージ5のその機能を使った場合、結果を元のデジカメのRAWフォーマットで保存することができず、デジカメ標準のRAW現像ソフトが使用できなくなってしまいます。ステライメージ5でもRAWの現像はできるのですが、階調調整機能であるデジタル現像に関しては良好な結果を得られるものの、RAWデータをカラー化する機能 (ベイヤー配列→RGB変換) の品質がいまいちで、デジカメ標準の現像ソフトにはかなり劣る結果になってしまいます。

そこで今回は、KissDN 標準のRAW現像ソフトである RAW Image Task にてダークフレームも星の画像も「リニア現像」し、その後ステライメージ5でダーク補正してみました。「リニア現像」とは、要するにRAWデータのカラー化のみを行ない、階調の調節は行なわないという方法です。ホントはダーク補正はこのカラー化もする前の段階で行なった方が良いのですが、今回の方法でもそれなりの効果はあるみたいです。なお、階調の調整に関しては、ステライメージ5のデジタル現像機能を使ってます。

20060307_darktest.jpg
(1) RAWデータをリニア現像したダーク補正前の画像 (見やすくするためレベル補正してあります)
(2) RAWデータをリニア現像したダークフレーム画像 (見やすくするためレベル補正してあります)
(3) ダーク補正後の画像 (つまり (1) - (2))。ほら、ちゃんとダーク引けてるじゃん。ちょっと引き過ぎで黒くなってるけど、これは背景を暗く落とせば目立たない。

なお、ダーク補正専用ソフトであるRAPであれば、ダーク補正の結果を元のデジカメのRAWフォーマットで保存できるっぽい (?) ですので、今度入手してみようかと思っています。フリー版と製品版がありますが、フリー版は Nikon D70 のみに対応。KissDN 等の他機種の場合は有料の製品版を購入する必要があります。

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コメント(2)

はじめまして。
猫と宇宙というのが宮沢賢治みたいでいいですね。
わたしはどちらも大好きです。

kazuo さん、コメントありがとうございます。
宮沢賢治というと、猫がキャラクターのアニメ映画は有名ですが、
その映画を除けば個人的には猫のイメージってあまりない気がします。

猫と宇宙というと、私は宮沢賢治より松本零士を思い浮かべますね。
松本零士作の猫マンガ「トラジマのミーめ」はオススメですよ。