2009.05.17

釣り : ヒラメ ~最初の一枚への長い道~

昨年の春、だいぶ暖かくなってからのことだった。漁港内でキスを釣っていたら、ソフトルアー釣りの数人組がやってきて、30~40cmぐらいのヒラメを2枚、さくっと釣って去っていった。目の前でこういうのを見てしまうと、自分でもやってみたくなるのが人の性。私のルアー釣りへの挑戦は、こんなきっかけで始まった。

ヒラメという魚

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ヒラメとカレイは良く似た外見の平べったい魚だ。外見上の見分け方としては、「左ヒラメ、右カレイ」とよく言われる。内臓のある腹部を下にして置いた場合に体が左を向くのがヒラメ、右を向くのがカレイ。しかしこれには一部例外もあるようだ。そして、良く似た外見とは裏腹に、その食性は大きく異なる。

ヒラメもカレイも普段、砂地の海底にべったり張り付いている。カレイが主として砂の中のゴカイ等を食べるのに対し、ヒラメは主として小魚等を食べるフィッシュ・イーターだ。この食性の違いもあってか、ヒラメの方が大型になり、カレイが最大40cm強ぐらいであるのに対し、ヒラメは最大1mぐらいになる。しかもその動きは俊敏で、やや離れた場所の小魚も一気に浮き上がって捕らえてしまうという。

カレイを釣る場合は、イソメ等を餌に狙うが、小魚を主に食べるヒラメは動きが鈍いイソメ等には反応が薄く、滅多に食いついてこない。ヒラメを狙う場合は、活きた小魚を餌にしたり、小魚を模したルアーを用いる。

2008年

とりあえず適当なシーバスロッドを購入し、ナイロン3号ラインとの組み合わせで先日ヒラメが上がったのを目撃したのと同じ漁港内でジグヘッド+ソフトルアー (パワーシャッド3インチ) を投げてみた。ヒラメは海底に居るため、ルアーを少し浮かせてはまた沈める、の繰り返し、つまりはリフト&フォールでやってみた。

何回か坊主を食らった後、夕まずめについに待望のヒット! 同じ漁港内の、意外と奥まった場所だった。だが初めてのヒットに大いに取り乱し、アワセを入れることも忘れてとにかく巻いた。魚体が水面まで現れ、それが30cmぐらいのヒラメだと確認できた後、それは水中へとお帰りになられた。

いや、まだだ! と、ヒラメがお帰りになった辺りに再度ルアーを投げ込んでみる。一発でくくくっと食いついてきたが、やはりアワセは入れられない。もう一度投げ込むとくくっとまた食いついてきたが、先ほどよりは反応が薄い。それを最後に反応はなくなった。

しかしヒラメはつがいで行動することが多いという。キス釣りのときにヒラメを釣っていった人たちも、2枚あげていた。そこで最初にヒットした辺りにまた投げ込んでみる。するとぐぐぐぐっ! 先ほどよりも大きいっ! だがアワセがうまく入れられず乗らない。もう一度っ! また来たぐぐっ! ・・・アワセ失敗・・・orz

2008年のヒラメは、それっきりであった。

その後はノーヒットの日が何回か続き、やがてキジハタのシーズンが始まったのでそちらにターゲットを切り替え、キジハタが終わるとシーバスを探したり、秋にはフクラギ (イナダ) に燃えたりもした。その合間にもヒラメ狙いは散発的にやってみたが、ヒットすらなかった。そうやって2008年は終了した。

2009年初春

年は変わってこの2009年、まだまだ寒い3月上旬のこと。新湊の堤防で朝まずめにメバルを釣っていたが、この日は25cmクラスと思われる良型をバラシただけで坊主に終わった。明るくなってから、ソフトルアーの2人組がやって来て、さくさくと色んな場所を探っていた。

同じ場所には2~3回しか投げない。次々に投げる場所を変えて広く探っていく。普通にジグヘッド+ソフトルアーだが、飛距離も結構出ている。アクションは少し沈めてからのタダ引き。あまりスローな引きではなく、割と速めだ。この堤防は水深8m程度、それじゃあおそらくは底から3~4mぐらいは浮いているはず。そんなんで何が釣れるんだろう、と見ていたら、うち一人が

「なんか来た、でかい。タモおねがーい」

と連れに声をかけた。タモですくわれたそれは、40cmは超えているであろうヒラメだった。ヒラメは意外と俊敏で、3mぐらいは一気に浮き上がって捕食するという話は知識としては知っていたが、それを目の当たりにした瞬間だった。

後日その同じ場所で自分もやってみたりしたがヒットはなし。まだヒラメには気が早いのかな、ということでその後はヒラメを狙うことはほとんどせず、シーバス、追って富山湾の名物・ホタルイカパターンの黒鯛 (チヌ) がシーズンインしたのでそちらをやっていた。

2009年5月

そしてすっかり暖かくなった5月の昼前、昨年春にヒラメが釣れた現場を目撃したのと同じ漁港内でのこと。メバルロッドでのキス釣りを楽しんでいると、ルアーロッドを持ったオヤジがスタスタと堤防先端に向かって歩いていった。それからわずか30分後ぐらいだっただろうか。スタスタと堤防先端から戻ってくるそのオヤジの手にぶら下げられたビニール袋には、40cmを軽く超えるサイズのヒラメが収められていた。

ちょうどホタルイカパターンの黒鯛もシーズン終了したし、ヒラメが完全にシーズンインしたようなので自分もヒラメを狙ってみることにした。

後日の昼頃、同じ漁港に向かったが、この日は西風が強烈。とりあえず漁港内で始めてみたが、横風になってちょっと厳しい状況。濁りもきつい。そのうち風に煽られたラインがガイドに絡んでラインブレイクしてしまったのでポイント移動。

河口に行ってみると見事に追い風で、濁りも少なく、波も小さい。12gジグヘッド+グラスミノーLは追い風に乗って気持ちよく飛んでいく。ここの水深は3~4mぐらいか。底まで沈めると海草を拾うことが多いので、2/3ほど沈めてノーマルなタダ引きで探っていくと、ぐぐっと重みが乗る! これは生命反応!

落ち着いてアワセを入れると、チリリッと軽くドラグが引き出される。しかしそこで生命反応は途絶えた。確かに何かがかかっているが、巻き応えは軽く、動く様子は無い。あれれ?

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とにかく巻き上げ、難なく抜きあげたそれは28cmのヒラメであった。いや、ソゲ (釣り人は小さいヒラメをこう呼ぶ) と言うべきか。とにかく人生初ヒラメではあったが、微妙なサイズにちょっと感動は薄い。本来はリリースサイズではあるけど、記念に持ち帰って食べたらちゃんと美味しかった。ソゲでもやっぱりヒラメはヒラメだ。

さらに別の日の朝、また例の漁港に向かう。幸い風も波もおだやかだ。濁りはあるが、酷い濁りではない。堤防先端付近を先日と同じ12gジグヘッド+グラスミノーLで探っていくと、ツツツッと軽い生命反応。居た! 同じ場所を3~4度探ると、コツッ! よしっ! すかさずぐいっとアワセ! ・・・!? あれ超軽い・・・なんかかかってるけど・・・

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23cm・・・orz 見事にサイズダウン。どう考えてもリリースサイズだが、出血多めだったのでキープ。これもちゃんと美味しかったが・・・。次こそは40cmクラス、ヒラメサイズのヒラメを釣らねばっ!!

※ソゲとヒラメの分け方としては、1kg未満がソゲ、それ以上がヒラメとされる。だいたい40cmぐらいがその境目のようだ。

ヒラメ 最初の一枚への道

ソゲサイズではあるが2枚釣ってわかった点を初心者なりにまとめてみる。

  1. ルアーはとりあえずジグヘッド+ソフトルアーでOK
    2008年春にバラしたときはパワーシャッド3インチ、今年釣った2枚はグラスミノーL (これも3インチぐらい) だった。飛距離があったほうが良いので、ジグヘッドは10gぐらいの重い奴が良い。アクションはノーマルなタダ巻きが基本。1秒1回転よりやや速めが目安かな。

  2. ラインはPE推奨
    今年釣った2枚はいずれもナイロン3号ではちょっと届かない距離で掛かってきた。去年ナイロン3号ラインでなかなかアタリが無かったのは、飛距離不足も一因だろう。私はサンライン・キャストアウェイPE1.2号 (20lb) を使用。ナイロン3号とではやはり飛距離が大幅に異なる。

    PEラインは感度面でも重要。ヒラメが軽くつついてきたのがわかれば、同じ場所を攻めてヒットに持ち込むことができる。また、根がかり回避にもなる。根に生える海草に触れた感触がわかるので、そこでしゃくり上げれば海草を拾うことはあっても根にしっかり食い込むことはかなりの確率で避けられる。

    PEラインは安い買い物ではないし、PEはライントラブルが心配という人も居るだろうが、ラインをスプール一杯まで巻かないように下巻き糸を控えて余裕を持たせておくと、トラブルはほとんど無い。飛距離はやや犠牲になるのだろうが、それでも良く飛ぶ。ショックリーダーは必須なので結び方は要練習。私はSFノットだけど、やってみればそんなに難しくは無い。SFノットの結び方にもいくつか流儀があるようだが、私はこのSFノットの結び方がお気に入り。慣れれば5分ぐらいでさくさくと結べる。

  3. 海底ぎりぎりを探る必要はない
    やる気のあるヒラメは3mぐらいまでなら一気に上がってきて喰い付いてくれる。加えて、ヒラメは横よりは上を通過するものに良く反応するらしいので、その意味でも海底からやや離した方が良いようだ (ただしこれはヒラメの場合。マゴチの場合は底ぎりぎりの方が良いらしい?)。加えて、根がかり回避にもなる。去年はリフト&フォールで底を探るスタイルだったが、根がかりは多かった。

  4. 反応が無いのに同じ場所をしつこく探る必要はない
    去年春のバラシ、今年釣った2匹。いずれも投点を変えてからの1投目か2投目で反応が得られている。やる気のあるヒラメは、餌が目の前を通ればまっしぐらなようだ。2~3投して反応が無ければ投点を変え、さくさくと探っていく方が魚との出会いの確率を高めることができる。そして反応があったら、同じ場所を繰り返し探ってみることでヒットに持ち込める場合が多いようだ。去年はタダ巻きより1投に時間がかかるリフト&フォールで、同じ場所に5投ぐらい投げてた。今考えるとすごい非効率なことをしていたと思う。

あとは、実績ポイントでしかるべき時期に狙えばきっと釣れるはず。以上、初心者なりのまとめではあるが、もし最初の一枚を目指す上での参考になれば幸いに思う。

また後日・・・

Category: 釣り

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