2009.10.17

その他 : 戦艦三笠・原寸大模型&YS-11訓練用フライトシミュレータ

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石川県加賀にある日本元気村 (日本元気劇場)戦艦「三笠」原寸大模型 (NHK「坂の上の雲」ロケ地) と、その帰りに小松空港近くにある石川県立航空プラザに行ってきた。

この石川県立航空プラザには、あの純国産旅客機 YS-11 の実機パイロット訓練用として実際に運用されていたフライトシミュレーション装置の実物が動態展示されており、しかも一般客がそれに搭乗して体験操縦ができてしまうという。

日本元気村は入場料が600円、それとは別に、戦艦「三笠」模型への入場料として800円がかかった。

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▲ 右舷の副砲列。写真左端を見てもらえるとわかるが、この模型は原寸大ではあるものの、残念ながら艦全体が再現されているわけではなく、艦尾の部分は存在しない。

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▲ 前部主砲、40口径30cm連装砲塔。最大射程10km、砲弾重量400kg、操作人員40名。なんか意外と小さいな、という印象。

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▲ 左=司令塔。35cmの厚さの重装甲により砲弾が直撃しても大丈夫なように作られているが、すごく狭い。4~5人も入ればいっぱいいっぱいだし、視界も悪い。東郷司令長官は「ここでは敵がよく見えない」と言って、この司令塔に入ることを拒んだというのもうなずける。

右=艦橋の横から前部甲板を見下ろす。

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▲ 艦橋の内外。ここも狭い。司令塔に入ることを拒んだ東郷司令長官はこの艦橋内にも入らず、艦橋の上の吹きさらしで指揮を執ったという。

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▲ 副砲列内部。ここは結構広々としているが、1つの砲の運用には何名もの人員が必要なことを考えると、必要最小限の広さに過ぎないのだろう。

この模型を見る前は、戦艦というぐらいだからデカいんだろうな、なんて思っていたが、実際に見て印象に残ったのは、その狭さだった。

軍艦は、無駄に大きいわけではなく、その必要性があってその大きさがある。逆に、小さく作れる部分は、必要を満たす範囲内でなるべく小さくした方が被弾面積も下がるし好ましいわけで、各部の狭さにはそういう理由があるのだろう。戦艦「三笠」は全長132m、排水量15,000トン。この艦に、860名もの人員が乗り組んで戦った。

三笠を見終わった後は、元気村内にレトロゲームのゲーセンがあるというのでちょっと見てみた。スペースインベーダー、ギャラクシアン、パックマン、ドンキーコング、スーパーマリオ等のテーブル筐体が全部で8~10台ほど置いてあった。カプコンのシューティングゲーム「1942」をやってみたが、残念ながら操作レバーが壊れており、機体がどんどん右に行ってしまって左には行けず、上下にしか動けない状態。これで金取るのはひでぇなぁ。整備しろよ。幸いその次にやってみた「スペースインベーダー」は普通に動いた。

初代「リッジレーサー」の筐体も置いてあったのでやってみたが、これもちゃんと動いた。今見てもそんなに古臭い印象のグラフィックではないし、手軽にドリフトが気持ちよく決まるあの挙動は素晴らしい。テクスチャ付きの3Dポリゴンを採用したアーケードゲームとしては最初期のものなのだが、久々にやってみて、その完成度の高さに改めて驚かされた。この頃のナムコは良かった ・・・。

その後は、他に特に見たい施設もなかったので、昼食だけ食べて元気村を後にした。昼食は元気海軍カツカレー930円。ちょい高めで量も少な目だが、まあ普通に美味かったかな。

石川県立航空プラザ

続いて、小松空港近くの石川県立航空プラザに。加賀の元気村からだと帰り道だし、距離的にも近い。お目当ては、YS-11 の訓練用フライトシミュレータ。

入場は無料で、飛行機・ヘリコプターの実物や原寸大模型、プラモデル等が各種展示されている。

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▲ プラモデルの展示。左=二次大戦中の各国の大型機の比較。左から、日本の二式飛行艇、アメリカのB-29、イギリスのスターリング。小型機は左が一式戦闘機「隼」、右が零戦。

右=二次大戦中の日本機各種。後列左から二式複座戦闘機「屠竜」、水上戦闘機「強風」、特殊攻撃機「晴嵐」。前列左から試作・特殊攻撃機「橘花」、試作・局地戦闘機「震電」、百式司令部偵察機。

こんな感じで一次大戦から現代までの様々な航空機のプラモデルが展示されていた。

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▲ T-33ジェット練習機の実機。アメリカ初の実用ジェット戦闘機 F-80 (当初は P-80) シューティングスターの複座練習機型。航空自衛隊でも運用され、日本国内でライセンス生産もされた。

他にも F-104 スターファイター等、何種類かの実機が展示されていた。それぞれの機体のコックピット脇には階段も設けられており、コックピット内を覗くこともできる。

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▲ 屋外展示の HSS-2B 対潜ヘリコプター。内部まで入ってコックピット内もじっくり見れる。

さて、今日のお目当ては YS-11 のフライトシミュレータである。

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▲ 2階でフライトシミュレータ発見! 1プレイ100円。操縦桿とフットペダルがあり、操作にあわせて装置が傾く無駄に立派な筐体に反し、そのプレイ内容はどうしようもなくお粗末なものであった・・・。こんなものが YS-11 の訓練用シミュレータのはずはないよなぁ・・・

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▲ 階段を降りて1階に降りたら、ありました!! いい感じの外観!!

さっそく受け付けに行って、体験操縦を申し込む・・・受付に人が居ない。どこからともなく出てきたスタッフが、「シミュレータですか?」と確認し、担当者を呼びに行く。呼びに行ったドアの向こうから話し声「どうしよう?」「おら知らね!」・・・!?

なんでも今日は平日で人が少なかったため、YS-11 のシミュレータは整備中らしい。でももう少し話を聞くと、もう少しで整備担当の人がやってくるので、それまで待てば体験OKということで、しばし待つことに。

その間に、体験申込みを済ませ、体験料の1回10分500円を支払った後、説明ビデオを閲覧。説明ビデオによると、このシミュレータは筐体そのものは YS-11 の実機パイロットの訓練用として実際に使われていたものだが、一般客向けに体験操縦してもらうにあたり、内容を大幅に簡略化したものだという。本来はコクピット内の各種計器が動作し、操作にあわせて筐体全体が傾くようにできているが、これらの機能は無効化されている。

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説明ビデオを見終わり、いよいよシミュレータ内の操縦席へ。インストラクターのおじさんの指示を受けながら、約10分かけて羽田空港を離陸→横浜上空を旋回→羽田空港へ着陸までを一通り操縦できる。

画質は今時のゲームと比べるとどうしようもなくショボイが、テクスチャマッピングが施されており、東京タワーやレインボーブリッジ、フジテレビなどが再現されている。画質がショボイとはいえ、シミュレータのコクピットの窓枠を通して見ると臨場感はなかなかだ。

このシミュレータが作られた昭和45年 (1970年) に、これほどの画質のリアルタイムCGを動かすだけの技術が既にあったとは思えない。おそらくは航空プラザ内での展示のための改修の際、描画部分は新規に作ったのだろう。

体験操縦では、ハンドルタイプの操縦桿のみを用い、エンジン出力の調整のためのスロットルや、方向陀 (ラダー) 操作のためのフットペダルは用いない。

体験操縦は、滑走路上での待機状態から始まる。自動的にエンジンが起動し、滑走を始める。速度が乗ったところで、画面とインストラクターの指示に従って操縦桿を引くと離陸、上昇開始。操縦桿の手応えは重く、フライトシミュレーションゲーム用の操縦桿タイプのジョイスティックとはまるで別物だ。

水平飛行中に操縦桿を引いて上昇しようとすれば、自動的にエンジン出力が上がり、それはエンジン音の変化で確認できる。

操縦桿を回して機体を傾ければ、ゆっくりと旋回を始める。実際の飛行機では、機体を傾けるとともにフットペダルを踏み込んで方向陀 (ラダー) を操作しないと旋回しないが、フットペダルを踏まなくてもこのように旋回するということは、おそらくはラダーについても自動で動くようになっているのだろう。ただし、試しにフットペダルを踏んでみたりはしなかった。他の人が書いたブログを読んでみると、フットペダルも使えたらしい記述もあったので、説明に無いだけで実は使えるようになってたのかも?

機体を傾けると、旋回が始まるわけだが、操作がそれだけでいい、というわけではない。機体を傾けたことにより、機首が下がり始めるので、操縦桿を軽く引いて機首上げし、水平を保つ必要がある。体験操縦中は、インストラクターの方がどんどん指示してくれるので、事前知識の無い方でもなんとかなるだろう。

機体を規定のコースに乗せ、水平状態にしたとしても、操縦桿を中立位置に保つだけでは機体は真っ直ぐ飛んでくれない。車の運転時と同様、こまめに微調整を続ける必要がある。私の場合は普段フライトシミュレーションゲームを遊んでいることもあって、インストラクターの方は誉めてくださったが、私としては意外と難しくて一生懸命だった。

なお、コースを外れて飛ぶことも可能なようにできてはいるが、離着陸時を除き、高度は一定以下には下がらず、墜落はできないようになっている。インストラクターの方が言うには、当初はこの一定高度以下に下がらないという制限はなかったが、フジテレビに突っ込もうとしたり、レインボーブリッジをくぐろうとする客が居たために後でそういう制限を付けたのだとか。

このシミュレータは娯楽用として展示しているわけではない。大まじめな社会体験設備なのだ。当然、そういう悪ふざけは許容されない。

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そして着陸。四角い枠で示されたルートの真ん中を通っていけば、適切な着陸角度でアプローチできるようにはなっているが、進路を微調整しつつ、最後でやや引き起こして後輪から接地させるように調整するのは、操縦者自身の判断に委ねられる。

10人中8人は着陸に失敗するらしいが、私は一発で成功させることができて、インストラクターの方も感心してくれた。でも、着陸した位置はやや左よりになってしまったし、指定の接地位置よりやや手前に降りてしまったし、ちゃんと後輪から接地できたかどうかも怪しい・・・。

操作するのは操縦桿だけ、ラダーもスロットルも自動。ここまで簡略化されていながらも、しっかりと要点を押さえた、素晴らしい体験内容に仕上がっていると思う。実機パイロット用の訓練装置と聞いていただけに、もう少し本格的な内容を期待していた自分にとっては少し残念な気持ちもあるものの、フライトシミュレーションゲームの経験すらない人でもなんとかなる範囲内で、最上級のものになっていると言えるのではないだろうか。本当に素晴らしい設備だ。行ってよかった!!

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