2010.05.29

雑想 : アンパンマンは実在する!

アンパンマン・マーチのフルバージョン。まずはぜひこれを通して聞いてみて欲しい。これは決して子供向けの歌ではない。作詩家でありアンパンマンの作者でもあるやなせたかしさんは自身も戦地に赴いた身であるし、弟さんは特攻隊として戦死されたという。そういう体験を背景に生み出されたのが、このアンパンマン・マーチだ。アンパンマン・マーチに使われている言葉は全て、やなせたかしさんとその弟さんとの間で交わされたものだったという。

そう思うとこの映像も、なんとも恐ろしいものがある。この映像には花火が多用されている。花火は美しいものではあるが、それだけではない。花火はいわば戦火の象徴であり、戦争を忘れないという、鎮魂の意味が込められている。日本各地で夏に開催される華やかな花火大会の多くには、二次大戦での戦死者への慰霊という目的があるのだ。

この映像では、花火の中を編隊を組んで飛ぶアンパンマン達の姿が、対空砲火をかいくぐって飛ぶ軍用機の姿とかぶる。しかし、戦争では軍用機は命を賭して爆弾を運んだが、アンパンマンは食料を運んでいる。たとえ食料を与えた結果、自身が危機に陥ることになっても。

アンパンマンに込められた平和への願い。「食足世平」という言葉が連想される。これは、

インスタントラーメンの発明者、安藤百福さんの言葉だ

文字通り、食料が十分にあってこそ、世界平和が実現出来るという意味だ。

そして日本には災害時の緊急食料として大量のインスタントラーメンが備蓄されている。そして世界のどこかで災害が発生した際、それは飛行機に乗せられて空を飛び、被災地へと届けられ、命を救っている。まさにアンパンマンそのもの。

こういったことに思いを巡らせていると、もうひとつ、驚愕の事実に気付いた。

この写真を見て欲しい

やや赤味を帯びた丸い顔、大きな鼻。特に眼鏡をかけていない場合、アンパンマンそっくりではないか。そう、安藤百福さんこそ、リアルアンパンマンその人なのだ。この安藤百福さんもまた戦争体験者であり、『食の仕事は、世の中に幸福を生む「聖職」である。』という信念のもと、インスタントラーメンを生み出した。アンパンマンが生まれた背景と全く同じである。

安藤百福さんは残念ながらすでに亡くなられているが、それでも「その人だった」ではなく「その人である」と現在形を使わせて頂きたい。なぜなら、全てのインスタントラーメンには、安藤百福さんの魂が入っていると思うからだ。そういう形で、安藤百福さんは今も生きているのだと思う。

一昔前のカップヌードルのCM、コピーは「NO BORDER」。国境のない宇宙へとインスタントラーメンを届けることは、安藤百福さんの悲願だったという。

Category: 雑想

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