2011.10.06

天文 : 粉雪、舞い落ちるか? ジャコビニ流星群、10/8(土)深夜~翌未明にかけ極大

(※ この記事は、2011年の話です。2012年については、私の知る限りでは突発出現は予報されていません。よってジャコビニ群は2012年についてはほぼゼロかと。でも夜空をずっと眺めていれば、ジャコビニ群以外の流星を1時間あたり2~5個程度見れますよ。)

例年はほぼ全く出現しないが、13年毎に大出現する傾向があることで知られるジャコビニ流星群 (10月りゅう座流星群) の極大夜が近づいています。今年は、前回1998年の大出現からちょうど13年目。

ジャコビニ流星群の大出現は、あったとしても通常、短時間で終わります。前回1998年の大出現の際は、まだ流星群の極大日時の予報精度は極めて低く、事前予報とはずれた時間帯に出現が起こったため、予報を参考に観測した人の多くが見逃すという結果に終わっています。

流星群の予報は、近年では、ダストトレイル理論という新理論の登場により、比較的高精度の出現予報が可能になっています。この新理論がジャコビニ流星群に対して試されるのは、今年が初めてとなります。その新理論による予報では、今年のジャコビニ流星群は、ピークが2回あり、

  • 日本時間 10/9(日) 午前2時頃 ZHR 10~100個、半値幅25分程度?
  • 日本時間 10/9(日) 午前5時頃 ZHR 50~500個、半値幅70分程度?

(※ 流星電波観測国際プロジェクト から引用)

ZHRとは、理想条件下における1時間あたりの出現数であり、放射点が天頂にあり、月明かりや薄明の影響が無く、快晴で光害の影響もないと仮定した場合に見られるであろう出現数です。

今年は月明かりがあます。観測条件が良いのは、ヨーロッパ方面です。日本国内ではあまり条件が良くなく、放射点は、午前2時において北北西の方角・高度4度、午前5時において北の方角・高度約2度となります。

日本において実際に見られるかもしれない流星数の予報については、流星電波観測国際プロジェクト にグラフ付きのまとめがあります。

それによると、午前2時過ぎの約20分間に10分あたり最大1個未満、20分計で最大1~2個程度。薄明が始まる前後の午前4時~5時の1時間に10分あたり最大1個強、1時間計で最大3~4個、といったところでしょうか。

注意としては、これは月明かりおよび薄明は考慮してありますが、街明かりは考慮されていません。つまり、光害の無い山奥などで見られるであろう数値、ということです。都市部では、この数分の1程度になるでしょう。すると、せいぜい計1個~2個に留まるわけです。

しかし、それを差し置いてもなお、魅力ある流星群だと思っています。というのも、ジャコビニ流星群は速度が極端に遅いという特徴があり、その速度は 20 km/s 程度 (ペルセウス座流星群が 60 km/s)。ひょろひょろと飛ぶその姿は、粉雪が舞うようだ、とも形容されるからです。

だから、たとえ1個でも2個でも良い。私は、この粉雪のような流星をぜひ見てみたいです。例年は全くといって出現しないため、たとえ少数でも見れるかも、というのは貴重な機会ですから。

ちなみに、流星というのは毎晩見れます。流星群の流星は決まった時期にしか出現しませんが、流星群には属さない散在流星は、月明かりの無い夜に空の綺麗な場所に行けば、1時間数個ぐらい見れます。つまりは、おそらくはこの夜日本では、ジャコビニ群の流星よりは散在流星の方が多く見られます。ジャコビニ群かどうかは、飛行速度と飛行経路で判定する必要があります。

なお、ダストトレイル理論は完全ではありません。ピーク時刻の予報はかなり高精度だと言えるとは思いますが、出現数についてはまだまだ正確な予報が出来ているとはいえず、よって予報出現数は研究者によってバラつきが大きいです。

さらに、過去のジャコビニ流星群の出現を調べてみると、どうやらダストトレイル理論でも説明できない出現もあったらしいです。つまりは、今年も、予想外の時間帯に大出現が起こる可能性が否定できない、ということです。

過度な期待は禁物ですが、予報された時間にはこだわらず、一晩中夜空を見上げていると、良いことがあるかもしれませんね!

関連記事

Categories: 天文

Category: 天文

Trackbacks

Trackback URL:

コメント(2)

はじめまして。
速報です。
今日の未明にジャコビニ群を見ましたが、2時05分から3時05分の1時間に見た群流星は3個。最微光星天頂で4等。
霧が出てきたので場所を移動して本命のピークヘ向けての観測は、04時10分から04時40分の30分で7個見ました。4時28分に光度一等の尾を引いた長い経路の流星(3秒位)が現れ印象深いものでした。最微光星5等。
その後5時05分まで見ていましたが、全く流れずに明るくなってしまいました。
全体に暗い流星が多い印象でもうちょっと出るかなと期待したのですが、少し残念です。

こちらは3時45分~5時05分までの観測で、群流星1個、散在7個でした。最微は天頂で4.0等ぐらい。群流星は2~3等程度の暗いものでしたが、特徴あるゆっくりとした流星がたった1個だけでも見れて満足です。

この群流星、4時30分頃に、富山県高岡市からではふたご座方向でした。発光時間3秒ほどの長経路流星。光度の見積もりは違いますが、skame さんが見たものと同一流星かもしれませんね。

暗い流星が多かったのは、放射点が低いために浅い角度で大気に突入したため、かもしれませんね。

欧州方面では、電波観測で瞬間最大ZHR1000が観測されています。目視観測のほうはどうもあまり天候が良くなかった模様?
http://www.imonet.org/draconids/