2012.02.05

エンターテインメント : 映画「ディープ・インパクト」の主人公とは

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「ディープ・インパクト」(1998年) は、巨大彗星の地球衝突という危機を描いた映画だ。今更ながら簡単にレビューを書いてみた。

この映画を観る際には、ひとつ知っておいて欲しい事実がある。

それは、この映画で描かれるような、巨大彗星や小惑星の地球衝突というのは、決してフィクションの中だけの話ではなく、現実に起こり得る危機だという点。そしてそのような危機に対し、今の人類は、有効な対策を施し得るほどの科学力や技術力を持っているとは言い難い、とされる。

もちろん、このような危機はそう頻繁に起こることではないし、おそらくは、自分が生きている間には起こらないであろう。しかし、長期的なスパンで見れば、いずれ「必ず」起こることであり、それがここ数十年の間に起こる、という可能性もあり得ない話とは言えない。

この映画では、そのような危機に際しての、様々な人間模様が描かれる。登場人物の中には、大統領も居れば、彗星爆破ミッションに臨む宇宙飛行士たちもいる。TVのニュースキャスターもいる。ただの高校生もいる。そして、その一人ひとりが、等しく本作の主人公と言えるだろう。

そんな本作の一つのキービジュアルとなっているのが、こんな場面。

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テレビのニュースを見る人々の姿だ。そして気付かされる。これは、この映画を観ている自分の姿そのものであると。だから、本作の真の主人公は、映画を観る個々の視聴者自身なんだと思う。この映画を通してこの危機を仮想体験し、そこで視聴者が何を思うか。だから視聴者の数だけ、この映画にはドラマがある。

私が大好きな場面のキャプチャを数枚。

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最期の時が迫る中、綺麗に化粧をし、着飾って、思い出の写真を見つめ、そして最期の時を待つ、老女の姿。このシーンがとても印象に残っている。

本作を語る上で欠かせないのが、ジェームズ・ホーナーによる音楽だろう。本作のほかにも、「タイタニック」や「アバター」といった数々の映画音楽を手掛けている作曲家だ。

本作では、楽曲の出来が素晴らしいのはもちろん、場面展開と音楽がものすごく綿密にシンクロして映画が進行していく。その破壊力はすさまじく、このブログ記事に使うキャプチャのために久々にいくつかの場面を再生してみたところ、簡単に涙腺崩壊を食らってしまったです。

ただ、ひとつ注意点がある。それは、本作における音楽は、静かに、本当に静かに演奏が始められて、場面展開と共に音量が上げられていく、という形が多用されているという点だ。つまり、劇場の大音量での再生に特化した調整となっている。よって、再生音量が小さい場合は、低音量の音楽が用いられている場面では、音楽をほとんど認識できず、本作本来の印象が得られない。

近所迷惑が気になる場合はヘッドフォンを使うなど、ぜひ充分な音量で楽しんで欲しいです。

Category: エンターテインメント

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