2012.09.11

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アオリイカの釣り方 ~エギング入門~ その3 実釣編

エギング入門 目次: #1 シーズンとポイント | #2 タックル・用具 | #3 実釣

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用具一式を準備したらいよいよ実釣。くれぐれも安全面への配慮は怠らないようにして下さい。残念なことに、海釣り中の死亡事故は少なくないですので。富山県内でも毎年1件ぐらいあったりします。例えば、2011年9月には、岩瀬漁港にてエギング中の若い男性の落水死亡事故がありました。

この実釣編はもうちょい図を充実させたいところ。

基本

全く釣れない人と、そこそこ釣れる人との差は、主にレンジコントロールの差にあることが多いような気がします。レンジとは、エギを沈める深さのこと。

私のホームグラウンドである富山湾の新湊周辺では、外向きの場合、水深は8~12m程度あります。漁港内では3~4m程度が多いかな。アオリイカは表層近くで釣れることもありますが、やはり底層を狙うのが基本。特に、アオリイカが大きくなってきてからはそうです。水深が深めな場所でろくに沈めずに上層でエギをシャクっていても、なかなか釣れない。

エギは、エギの種類や水深にもよりますが、1m沈むのに3~5秒程度かかります。だから着水から10秒~20秒しか待たずにシャクり始めても、水深の深い場所では、適切なレンジには届いてないんです。着水後充分に待ってからシャクり初め、1~2回シャクったらまた充分に沈めエギを深い位置にキープするのが大切。これさえ出来ていれば、ある程度の釣果は必ず得られるはず。

無論、根掛かりは覚悟の上、ということになります。むしろ全く根掛からないようであれば、エギを沈められていない証拠かも?

準備

ラインの状態を確認

リーダーはちゃんと結べているか、リーダーに傷は無いか、結束部 (スナップとの結束部、およびメインラインとの結束部の両方を要チェック) に痛みが無いかを要確認。これは、開始前だけでなく釣り中にも時々確認して下さい。必要に応じて傷んだ部分をカットしてスナップを結び直したり、リーダーを交換しましょう。

ドラグ調整

リールのスプールを固定するネジには、スプールを固定する摩擦力 (ドラグ) を微調整し、強い力がかかった場合はスプールを空転させてラインを出し、糸が切れたりロッドが破損したりすることを防ぐ役割があります。

一般的な用途での目安としては、ラインの強度の1/3程度の力が加わった際にラインが出るように調整するのが適正、と言われますが、エギングの場合は、イカが掛かって合わせた際に、イカの体に過大な力が加わってちぎれてしまう (結果、ゲソだけが釣れたりする)、というケースを防ぐ目的で、比較的弱めの力でもラインが出る程度にドラグを調整しておくのが定石かと。

目安としては、強くシャクった際に少しラインが出る程度、とも言われますが、シャクる度にラインが少し出るようでは、ラインが出る際の摩擦でラインの寿命を縮めたり、トラブルの原因となったりする、とも言われます。

私の場合は、強くシャクってもラインが出ず、それを超える力が加わるとラインが出る程度に調整しています。

釣り開始前には、必ずドラグを調節する習慣を付けて下さい。まずは、やや強くラインを引っ張ればラインが出る程度に調整しておき、あとは釣りながら微調整すると良いでしょう。

エギの選択

エギの重さは、同寸でも製品によって異なりますが、目安としては2.5号で10g程度、3.0号で15g程度、3.5号で20g程度です。

エギのサイズ選択は、アオリイカのサイズが胴長10~15cmなシーズン序盤 (富山湾の場合、9月いっぱいが目安) は2.5号、15cm前後な中盤は3.0号が基本。20cm近い型を狙う後半には3.5号が有効になってきます。しかし、これはあくまで目安であり、状況次第では序盤に3.5号が威力を発揮したり、後半の大物に2.5号が効いたりもするようです。

3.0号は、小型から20cm強まで対応できる万能性が高いサイズ。やはり状況に合わせてサイズを使い分けた方が釣果は伸ばせますが、状況問わずとりあえず3.0号だけ投げててもある程度は釣れます。

釣れない場合、同じエギをずーと投げ続けても釣果には結びつきにくいです。エギを適宜ローテーションしながら釣ることが重要。それまで釣れなかったのに、エギを替えたら一発で釣れた、ということはよくあります。

特にデフレエギの場合は、同じ製品であっても個体によってその出来にはバラつきがあり、よく釣れるものもあれば、あまり釣れないものも混じっています。多分、品質の安定性の違いが、デフレエギとメジャーメーカーエギの値段の違いの大きな要因になってるかと。

上級者は、デフレエギを1個1個テストして必要に応じて調整を加えたり、あるいは個々のエギの特性の違いを見抜いて使い分けたりしているようですが、私もそのレベルには達していませんし、初心者にはそこまでは無理ですので、エギを複数用意しておいてローテーションすることで対応しましょう。3個も用意しておけば、全部が不出来のエギということはまず無いはずです。

そして、今使っているエギがどういう銘柄でどんな色のものなのか、常に意識して使うとよいです。それを意識しておけば、よく釣れる個体がわかってきます。そういうお気に入り個体は、優先的に使うことになるので、1シーズン使い込めばそれはもうボロボロになり寿命を迎えます。

キャスト (投げる)

オーバーヘッドキャスト

最も基本的なキャスト方法である、オーバーヘッドキャストを用います。穂先からエギ、ルアーまでの「垂らし」は50cm~1m程度取ります。安定したキャストのためには、毎回垂らしの量を同じにしてキャストするとよいでしょう。

何より大切なのは、毎回毎回、必ず周囲 (特に後方) の安全を確認してからキャストするという点です。エギやルアー、釣り針は危険なものです。稀にではありますが、キャストの際、周囲の他人の目に引っ掛けて失明させてしまった、なんて事故も、実際にある話 (※富山湾でも実際にあった) なのです。後方を人が歩けるような足場の良い場所では特に、周囲 (特に後方) の確認を怠らないように。

足場の悪い場所では、後方の確認を怠ると、後方の障害物にエギやルアーを引っ掛けてしまうこともあります。そうなると最悪、ロッドが折れたりする場合もありますので気を付けましょう。

オーバーヘッドキャストの動作は、剣道の「面」の動作に一見は似ていますが、力の加え方は全くの別物です。剣道の「面」は、相手の頭にめがけて竹刀を振り下ろす動作ですが、これに対しオーバーヘッドキャストは、エギやルアーを斜め上に打ち出す動作です。よって、オーバーヘッドキャストの場合、頭の真上でラインを離したら、それ以後は力を抜いて軽く流すだけで、振り下ろすようなことはしません。「斜め上に打ち出す」というイメージを大切に。

打ち出す角度は、30°前後が適切です。視線の方向と投げる角度が連動する傾向があるので、水面を見てキャストすると、弾道がライナーになりがちです。目標地点のやや上を見上げた状態でキャストすると、適切な角度で打ち出し易いかもしれません。加えて、ロッド全体の弾力を利用して投げることを意識しましょう。そのためには、ラインを掛けている右手人差し指で、エギやルアーの重みを感じながらキャストすることです。振り始めた後、しっかり重みが乗ったのを感じてからラインを放すとうまくキャストできます。

エギは結構重いですので、それを小さい振り幅で、ロッドの先端部のみを使って投げるような投げ方をしてしまうと、ロッド破損の原因になり得ます。必ず、大き目の振り幅で、ロッド全体に重みを乗せてキャストしましょう。

慣れた人がキャストすると、「ヒュゥッ!」という心地良い風切り音が鳴りますが、決してこれを鳴らそうとして力まないように! 力んでも飛びませんし、コントロールが悪くなって危険です! エギングではさほど飛距離が重要ではない状況が多いですし、軽く投げても、動作が滑らかであれば竿の弾力をうまく活用でき、それなりに飛ぶものです。力まず、滑らかに! あとは慣れです。慣れてくれば、力まずとも自然に風切り音も鳴るようになります。

フェザーリング (サミング)

PEラインは、風で流されやすいという欠点を持っています。また、たるんだままのラインを巻き取ると、キャストの際にトラブルが生じやすくなるという欠点もあります。これらの欠点を補うために、ぜひ習慣付けて欲しいテクニックが、フェザーリング (サミング)です。

これは、エギやルアーが着水する少し前に、リールのスプールエッジを軽く手で押さえ、ラインの放出にブレーキを掛けてやる、というテクニックです。

このフェザーリングを行なわなかった場合、キャスト後に大きな糸ふけを作ってしまい、それが風に流されて他の釣り人に迷惑をかけてしまったり、糸ふけを完全に巻き取る前に足元にラインが垂れてしまって、足元の何かに引っ掛けてしまったりといったトラブルの原因となります。

フェザーリングにより、キャスト後の糸ふけを最小限に抑えることにより、こういったトラブルを抑制することができます。また、フェザーリングにより着水位置を微調整することもできますし、フェザーリングを掛けることによりルアーの着水姿勢が良くなって着水音を小さめに抑えたりという効果も望めます。

キャストしたら、飛んでいくルアーやエギを目で追いながら、すぐに左手でスプールエッジを押さえる準備をし、ルアーやエギの着水の少し前からスプールエッジを押さえてブレーキを掛け、着水したら素早くベールを閉じ、糸ふけを巻き取る。この一連の動作を習慣付けて下さい。

実釣

キャスト

  1. 目標地点を決め、ベールアームを起こし、右手人差し指をラインに掛け、構えて、目標地点のやや上を見上げ、30°前後の角度で打ち出すことを意識しつつキャスト。右手人差し指でエギの重みを感じつつ、重みが乗ったら放す感じで。事故防止のため、後方確認をお忘れなく!

  2. すぐに左手でフェザーリングの準備。
  3. 着水直前、左手でスプールエッジを軽く押さえてラインの放出にブレーキ (フェザーリング)。
  4. 着水したら素早くベールアームを閉じ、余分な糸ふけを巻き取ればキャスト完了。

カウントダウン

エギが着水し、余分な糸ふけを巻き取ったら、すぐにカウントダウンを始めます。これは、数を数えながらエギを狙う深さまで沈めるということです。

この数を数えるペースは1秒1カウントである必要はなく、やり易いペースでOK。やり易いペースというのは人によって違うはずですので、自分にとってどの程度のペースで数えるのがやり易いのか、ストップウォッチを用意して調べておくと良いでしょう。私の場合は、1分あたり90カウント程度が標準みたい。

数えるペースは、再現性が大事。釣れている状況では気がはやってペースが早くなりがちかもしれませんので要注意。いつも同程度のペースでカウントダウンできるように慣れましょう。

カウントダウン中は、ラインがたるみ過ぎていないか常に注意を払うこと。ラインがたるみ過ぎてしまうと、特にテトラ帯とかでは、たるんだラインが足元の何かに絡まって取れなくなるというトラブルが生じたりします。そうなるとラインを数十メートルも一気に失うことに。

まずは着底させてみよう

初めてのポイントだと水深もわからないですし、最初はしっかり着底するまでカウントダウンを続けてみて下さい。着底したら、ラインのたるみが少し大きくなります。エギはゆっくり沈みますので、着底の瞬間の見極めは正直難しいです。波があるとさっぱりわからなかったりしますし、凪の場合でもよくわからないことが少なくない。わからなかったら、わかるまで何度かやり直してみましょう。

着水から着底まで何カウント要するのかがわかれば、その後は着底を見極める必要は必ずしもなくなり、カウントダウンに頼ってレンジコントロールできます。つまり、着水から何カウント数えたからエギはこれぐらいの水深まで沈んだはず、ということを頼りに操作するわけです。

注意点としては、エギは沈降が遅いので、着底までにはかなり時間がかかるということです。私の経験では、3.0号のエギで、水深8mなら60カウント (40秒) ぐらい、水深12mなら100カウント (70秒) ぐらい掛かります。スペック上では1mあたり3.5秒程度のエギのはずですが、それよりずいぶんと長く掛かります。多分、水深が深いと沈み込む際の糸の抵抗が大きくなるために、本来のスペックより沈降が遅くなるんでしょう。

エギが狙いのレンジまで沈むまで1分とか待つのは最初は辛いかも知れませんが、それによってちゃんと釣果に繋がることが実感できるようになれば、待つのもまた楽しい時間になります。待つ、というよりは沈める、と捉えると良いかも。漠然と待つのではなく、常にラインの状態に注意を払い、水中のエギのレンジをイメージしながら沈めていくんです。

猿真似してみよう

結局、どうがんばっても着底がよくわからんということも割りとよくあるのですよ。水深がわかっていれば、着底がわからなくてもカウントダウンを頼りにレンジコントロールすることもできるのですが、初心者だとその場所の水深がどの程度かを知らなかったりしますよね。

そういうときは、付近で釣れてる人を見つけて、その人を猿真似してしまいましょう。その人が着水からシャクリ始めるまで何カウント待つのか、1回シャクってから次にシャクるまで何カウント待つのか、シャクりのパターンはどんな感じか、それを観察して調べて、その通りにやってみる。これできっとあなたにも釣れます。

厳密に言えば、同寸のエギでも種類によって沈降速度は異なりますので、他人と同じタイミングで操作したところで全く同じレンジコントロールにはなりません。が、その人が特殊なエギを使っていない限りは、多分、同寸ならあなたのエギと沈降速度は大差ないはずですし、そもそも厳密に合わせる必要性は必ずしもないです。

なお、シャクリのパターンまで真似しようとすると、真似しきれずにレンジコントロールが悪くなるかもしれません。シャクリのパターンをそっくり真似るよりは、そのパターンでの浮き上がり量を見極めて、同等の浮き上がり量を持つよりシンプルなシャクリを試すと良いかも。

こういう風に真似してみるというのも、上達のためには定石のひとつかと。

沈める深さ

底層狙いが定石とはいえ、必ずしも底まできっちり沈める必要はないです。イカの活性が高い状況なら、きっちり底まで沈めるよりは、中層やや下という程度の深さからアクションを始めた方が手返しが良くなり、釣果も伸ばせると思います。それで釣れないようであれば、きっちり底まで沈めてみたり、色々調整してみて下さい。

アクションの基本

エギを狙いのレンジまで沈めたら、アクションを開始。穂先を下げた状態で糸ふけを巻き取とった後、ロッドを大きく素早くシャクリ上げます。これによりエギは2m前後浮き上がりますので、水深8m程度の場合で、元のレンジに沈むまで10秒前後 (毎分90カウントなら15カウント前後) 待ち、再び大きくシャクる。この繰り返しが基本です。

シャクる際は、シャープに鋭くが基本かな。ヒュッと風切り音が鳴るぐらい。片手では難しいと思いますので、両手使いましょう。

シャクった後に沈める際は、トラブル防止のため、余分な糸ふけを巻き取った上で、ラインがたるみ過ぎないよう、ラインの状態を観察しつつ沈めて下さい。水深浅い場合は沈降速度は早めになるのでカウントダウン量は控え目に。

慣れた人には、シャクる際は数回素早く連続してシャクるパターンを好む人が多いです。ですが最初のうちは、こういった細かいアクションパターンを真似ようとはせず、大きく1回シャクってからしっかり沈めるという、シンプルなアクションパターンをきっちり実践することにより、レンジコントロールをしっかり身に付けることを心掛けると良いと思います。

根掛かりに注意

足元近くは根掛かり危険ゾーンですので、エギが手前まで寄ってきたら、以後はあまり沈め過ぎないように注意して下さい。

初心者のうちは根掛かりは少なくないと思いますが、それはむしろちゃんと沈めることが出来ている証拠と捉えても良いかも。全く根掛からないようであれば、むしろエギが浮き過ぎているのかもしれません。経験を重ねることで、エギをちゃんと沈めた上で根掛かりも回避できるようになってきます。

カーブフォールとフリーフォール

ラインを張り気味にしてエギを沈めると、エギは徐々に手前に寄って来ながら沈降します。これをカーブフォール (またはテンションフォール) と言います。

ラインをたるみ気味にし、必要に応じて沈降に合わせてラインを送り込みながらエギを沈めると、エギはより垂直に近い軌跡で沈降します。これをフリーフォールと言います。沈降速度はカーブフォールより少し速めになります。

エギングではフォール中のアタリが多いです。カーブフォールとフリーフォールを使い分けてフォール速度を加減することにより釣果が伸ばせます。

重みを感じながら操作しよう

シャクる際は、必ず手元に伝わる重みを意識しながら操作しましょう。

エギが遠くにあるほど、そして深くにあるほど、シャクった際に手元に伝わる重みは大きくなります。これを頼りに、エギがある水深や距離を常にイメージするようにします。初めは分かり辛いかもしれませんが、経験を重ねることで、手元の感覚と水中のイメージを徐々に近づけていくことが出来ると思います。

しっかり沈めたつもりなのに、シャクった際の重みが意外と軽いぞ、ということがあります。これは、エギが実は充分に沈んでいなかったという証拠です。カウントダウン不足がひとつの要因ですので、適宜カウントダウン量を増やして調整。

しっかり沈めていても、距離が近くなるにつれ、シャクった際の重みはだんだん軽くなってきます。これにより距離を判断し、近くなってきたら根掛かりを警戒して、沈め過ぎないように注意しましょう。

アクションのバリエーション

アクションのやり方としては、大きく1回シャクるという形でも良いですし、1回のシャクりを2~3段に分けてシャクるという形も良いでしょう。私は2~3段に分けるやり方を基本にしています。

また、スラックジャーク (スラック=ラインのたるみ、ジャーク=シャクり) といって、意図的にラインをたるませた状態でシャクるという手法もあります。この場合、エギはあまり大きくは浮かず、その場でビクッと動く感じです。アオリイカが追ってきてるけど抱かない、みたいなときにこのスラックジャークで小さく動かしてやると、抱いてくることがある...のかな?

使い所としては、普通のジャークで大きく浮かせた後に1~2回ほどスラックジャークを加えて誘ってみたり (最初だけ糸ふけを巻きとって、以後はリールを巻かずに数回連続してジャークすると、後半は自然とスラックジャークになる)、エギを大分手前まで寄せてきた後、エギを回収する前にちょっと試してみるとか。

加えて、ワンピッチジャークも試してみると良いでしょう。これは、1回小さくシャクったらリールを1回転巻く、ということをリズムよく繰り返す動作。ちょんとやって巻きちょんとやって巻きとリズムよく (秒2回程度のペースかな?) 数回繰り返したら、いったんアクションをやめて元のレンジまで沈めるようにします。これ、言うとシンプルですが、慣れるまでは意外と難しいかも。

また、状況によっては、あまりシャクらずにタダ巻きが効く、なんてこともあるようです。

これらの組み合わせで、アクションは色々試してみましょう。狙いのレンジまで沈めたら、2~3回大きなアクションを連続して繰り返して大げさに浮かせた後にじっくり沈めてみたりとか。アクションの後、着底するまで沈めてしばらく待ってみたり (底で放置してる際に抱いてくることもある) とか。ややゆっくり目にシャクってみたりとか。カーブフォール、フリーフォールも両方試してみましょう。

ハマるアクションパターンは、状況次第です。自由に色々試しながらその日その場所の状況に合うやり方を探ってみて下さい。エギが沈んでいるレンジを常にイメージしながら操作する、という点には常に留意しましょう。

とはいえ、ぶっちゃけ色々なアクションを試さなくても、レンジコントロールさえ出来ていれば釣果は得られると思いますし、まずはシンプルなアクションパターンでレンジコントロールをしっかり身に付けることが第一です。そして、基本アクションに慣れてきたら、色々試してみることでまた面白さが深まるんじゃないかと思います。

ラン&ガンせよ!

釣れない場合、同じ釣り座から、同じ投点に投げ続けてもなかなか釣果には結びつき辛かったりします。そういう際に、釣り座を少し移動したり、あるいは投げる方向を少し変えてみたりすると、一発で釣れるということが結構あるんです。たかだか10~20m程度の投点の違いでも差は生まれます。

このように移動しつつ広く探ることをラン&ガンと言います。

結構いるんですよ、せっかく左右が空いてるのに、まっすぐ沖にしか投げない人が。左右に人が居る場合は無理ですが、空いてるなら遠慮せずに斜め左右方向も探ってみましょう。特に、潮目が生じやすい堤防先端付近では、斜め左右に投げてみると状況がずいぶん違ったりする場合もあります。

あとは先端にこだわり過ぎる人とか。堤防の先端は確かに最高のポイントなんですが、イカは先端以外にもあちこちに居ますし、誰も探ってない場所を探ることで釣果は伸ばせます。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

イカは、シャクった後、沈めている途中にエギを抱いてくることが多いです。アタリの出方にはいくつかパターンがあり、それは、

  1. ラインがすーっと引き込まれる。この際、ゴンっという衝撃が来ることも。イカパンチと呼ばれてます。
  2. 張り気味だったラインが、ふとたるむ。
  3. 沈降が途中で止まる。
  4. シャクってみたら既に抱いてた。

の、4パターンです。シャクった後に沈める際は、常にラインをよく観察して、アタリを見極めましょう。アタリが来たら即、ロッドを大きく煽って合わせます。うまくイカが乗った (=針に掛かった) ら、ズンッというめっちゃ心地良い手応えが来ますよ!

イカが乗ったら、ロッドをやや立て気味にして、ロッドにイカの重みを乗せつつ、丁寧に巻いてくればOK。取り込みは、中小型なら普通に抜きあげる。20cm級以上のサイズの場合、引き応えはかなり強く、緩めのドラグ設定ならラインを多少引き出されることも。目方は500gを超えるので、取り込みにはタモ網もしくはギャフが必要になります。

イカなので墨吹きます。釣り上げたイカが天高く墨吹きあげて服汚されるなんてことも起こり得ますので、汚れても良い服装で。

ラインがすーっと引き込まれるパターンは比較的見極めやすいですが、張り気味だったラインがたるんだり、沈降が途中で止まるというパターンは分かりづらい。結果、シャクってみたら既に抱いてて乗った、というパターンはかなり多いです。

この、シャクってみたら既に抱いてて乗った、というパターンの場合、乗った後につい穂先を下げてしまうことが起こり得ます。シャクって穂先を下げて沈めるという動作を繰り返している途中に不意に乗ってくるわけですので、乗ったと気付いても、繰り返してきた動作の続きをうっかりやってしまうわけです。そしてこの際にラインが緩んでバレてしまうことがありますので、乗ったのに気づいたらうっかり穂先を下げないように気を付けて下さい。その注意のためには、それなりに集中力が必要だったりします。

エギ洗おう

イカを釣り上げた後は、エギはヌメヌメになってます。これは釣果にも悪影響があるとされていますので、イカを釣り上げた後はエギを洗っときましょう。

洗い方は、エギを水面に10回ほど叩きつければOK。

潮の流れが速いよ!

水深がある場所で、ずいぶんちゃんと待ったのになんかシャクった際の重みが意外と軽いぞ、ってことがあるのです。これは、ひとつのケースとしては、潮の流れが速過ぎてエギが沈んでくれないという状況が考えられれます。エギが沈んでくれないのであれば、まず釣れません。

その場合、エギの沈降に合わせてラインを送り込んでやることで多少は対応できたりしますが、エギを大きく流しながら沈めることになるので、根掛かり要因になったり、他の人の迷惑になったりする場合もあります。流されることを計算して、やや潮上にキャストすることでそういったトラブルをある程度防止できます。

もし堤防先端が空いていれば、先端まで移動して潮の流れの方向に投げて潮に乗せつつラインを送り込みつつ沈めるという方法もあります。

あとは、より重めのエギに交換したり、あるいはシンカー (オモリ) を足してみたりといったことが対応策でしょうか。

でも色々やってみても結局駄目だったりも。潮の流れが速い状況は難しいです。

根掛かった...orz

経験を積めば根掛かりは減らせますが、底層を狙う以上、根掛かりは完全には避けられません。むしろ、全く根掛からないようであれば、底を狙いきれてないのかも?

根掛かった際、無理にロッドを煽ると、最悪、ロッドが折れることがあります。引く角度を変えるとうまく外れてくれることもありますが、どうしても外れないことも多い。そういうときは、ラインを引き切るしかないです。

ラインを引き切る際は、ドラグを締め、ラインとロッドを並行にし、ロッドが曲がらないように注意しながら引き切ります。このときスプールを手でしっかり固定するようにすると、リールに掛かる負担が軽減できます。

ラインを引き切った後は、リーダーや、リーダーとメインラインとの結束部が傷んでいないか要チェック。傷んでいた場合、必要に応じて傷んだ部分をカットしたり、リーダーを付け直したりして下さい。

ラインが絡まった...

特にPEラインの場合は、キャストの際、ラインが絡まって団子状になってしまうことがあります。

そうなる要因としては、ラインをスプールのエッジギリギリまで巻き過ぎている、シャクりの繰り返しに伴って巻きムラが出来ている、キャストの動作が滑らかではない、ラインとロッドやリールとの相性が悪い (※同じPEラインでも銘柄によって使用感は異なる)、といったことが考えられると思います。

ラインが団子状になっていると、ラインに力が加わった場合、その部分で簡単に切れてしまいます。

団子になってしまった場合、凄く複雑に絡むというケースはさほど多くないので、ラインの絡み方をじっくり見極めて、ラインを濡らした上で慎重に解けば意外と簡単に解けることが多いです。

しかし、無理に解こうとすると、ますます絡まったり、解けてもラインに傷が付いたり。そういう場合は、団子になった部分でラインをカットしてしまうしか無いです。団子が生じるのは、ライン先端から20m以内程度が多いはずなので、一度に数十メートルもカットしなきゃならない、というケースは少ないはず。

ラインは傷んだ部分をカットしながら使うのが常。PEラインはお値段高めで長持ちするとはいえ、やはり消耗品です。思い切ってカットしちゃいましょう。巻き過ぎがトラブルの要因になっていた場合は、カットすることで適切な巻き量になり、トラブル解消に繋がります。

夜釣りの際の注意点

夜釣りの場合は、ラインがほぼ見えないので、エギを沈める際はラインを常に張り気味にしておき、手元の感覚でアタリを判断する必要があります。

ラインを張り気味にした状態で、穂先を少し動かしてラインを張ったり緩めたりしてみると、それが手元の感覚でわかるはず。こうやって、ラインをちゃんと張った状態に出来ているかどうかを適宜確認します。この感覚は、最初は少し分かり辛いかもしれませんが、夜釣りではぜひマスターしておきたいテクニックです。

上級者は、手元の感覚だけで、張り気味だったラインがたるむパターンのアタリを見極められるとか。こうやって、初めはわからなかった感覚を見極められるようになっていくことが釣りの醍醐味のひとつでしょうね。私もそのレベルにはまだまだ達せません。

納竿の際のちょっとした儀式

エギングはシャクっては巻くを繰り返す釣りですが、それに伴い、リールへの糸の巻き加減にムラが生じる傾向があります。特にPEラインの場合、これはキャストの際の糸絡みの要因になります。

ですので、釣りを終えたら、ロッドを片付ける前に1回、20g程度のメタルジグや4~5号程度のオモリを付けてキャストし、丁寧に巻いてきます。こうやってラインを綺麗に巻き直してあげることで、次回釣行の際のトラブル防止に繋がります。ぜひ習慣付けて下さい。

アオリイカの〆方

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イカが釣れたら、より美味しく食べられるようにすぐに〆 (締め) ましょう。

銅の付け根の内側にナイフを入れると胴を、目と目の間にナイフを入れるとゲソを、それぞれ〆ることができます。胴とゲソの両方が綺麗に真っ白になれば成功。決まれば一瞬でスパッと真っ白になるので気持ち良いですよ!

イカ〆専用具もありますが、普通のナイフでも可です。あと、ハサミが意外と使い易い。ナイフより良いかも。

アオリイカのリリースについて

食べるには小さい小型はリリース (放流) するのが釣りのマナーです。特にアオリイカは簡単に釣れるため、皆でバカスカ釣り過ぎると生息数の減少に繋がる可能性があるという危惧があります。ですが、アオリイカの場合は安易なリリースは避けたほうが良いとも言われています。というのも、リリースしてもなかなか生き残れないのでは、と言われているためです。

アオリイカは、熱や衝撃にとても弱いと言われており、手で触ったり、地面に置いたりすると致命的。高い場所から水面に落として衝撃が加わるのも危ないようです。

ですので、リリースするのであれば、絶対に触らず、地面にも置かず、水面近くまでイカを近づけてから、エギをひっくり返して、静かにリリースしてあげる必要があります。水面近くまでイカを近づける、という部分は、足場が高いと満たすことができない部分です。また、足の状態も要チェック。合わせの衝撃で白く変色している部分が大きいと、生き残るのは厳しい。

(※ 一方で、ある程度の傷には耐える強さもあり、親イカ釣りをしている人の中には、メスの親イカについては致命傷にならないように部位を選んで慎重にギャフ入れして取り込み、リリースするようにしている人も居るとか? 新子アオリならギャフはほぼ致命傷なんでしょうけど、親イカなら耐える...のかもしれない。タモではなくギャフなのは、タモだと体全体の広い範囲にダメージが及ぶ可能性があるからかな?)

リリースしても助からないのであれば、リリースするよりは食べてあげるのが供養かもしれません。

あえてアオリイカのリリースを推奨する人も居ますが、私個人としては懐疑派ですね。リリース推奨派の方のブログ等でリリースの注意点がしっかり書いてあることは稀な感じですし、実際のところ、ちゃんと水面近くまでイカを近づけてからリリースしてる人って、現場では見たこと無い (「釣りビジョン」等の番組では実践してるのを見たことがありますが)。釣ったその場から、割と高い位置からポチャン。そもそも、筏や船ならともかく、堤防やテトラからの釣りでは、水面に近づけるという点は物理的に無理な場合がほとんど。

それでも、手で触ったり地面に置いたりしない限りは必ずしも致命的でもないのかもしれないですし、実際、一度釣られてリリースされたと考え得るような、2本ある長い触腕を1本失ったイカが釣れることもあるのですが、私は気乗りしません。

私の場合、キープがためらわれるようなサイズが多いシーズン序盤は釣らずに我慢。平均サイズがもう少し大き目になってから釣り始め、釣ったらサイズ問わずリリースはせずに全キープしてます。そして、基本的には、あまり数釣りはせずに、3杯ほど釣ったらそこでやめる (※私の場合は釣行回数多めですし、食いたくなったら改めて釣れば良いので1釣行で3杯も釣れれば充分過ぎる) ようにしています。とはいえ、釣れるだけ釣ってみる日もたまにはありますけども。

ぶっちゃけ食味の点では小さいイカの方が美味...げふんげふん(汗 まあ、決まったルールなんて無いわけですし、どうするかは各自の判断次第なんですが、何事もほどほどが良いのではないかと。

常に観察しイメージし調整しよう

釣りは、エギングにしても、その他の釣り方にしても、イメージと実際とを近づけていくゲームと言えます。そのためには、ラインの状態の変化に気を配り、手元に伝わる感覚のちょっとした違いを感じ取ろうとし、そうやって得られた情報から水中をイメージして、必要に応じて調整を加える。その姿勢を常に持ち続けることですね。

釣りは、待ち時間が多いのが嫌だとか、あるいは同じ事を単調に繰り返すのが嫌だとかいう理由で敬遠する人がいます。

例えばエギングの場合、特に水深が深い場合は、着水してから狙いのレンジに沈めるまでは結構時間がかかります。待ち時間が生じます。でもね、漠然と待っていては駄目です。ラインの状態をよく観察し、そこから潮の流れや沈降の具合をイメージし、気がついたことがあれば必要に応じて調整を加えて、状況に合ったパターンを探っていく。

つまり、釣りにはただ漠然と待ってる時間なんて無いし、同じ事を単調に繰り返しているように見えて、実は常に少しづつ調整を加えながら繰り返しているんです。そしてそういったことが、ちゃんと結果の違いとして表れてくる。だからこそ釣りは面白い。

...と書くのは簡単ですが、最初はやはり、よく見ているつもりでも、ちょっとした変化はわかり辛いと思います。着底を見抜くことは基本ですが、それさえあまり簡単ではありません。でも経験を重ねることで、徐々に小さな変化にも気付けるようになってきます。ちょっとした変化を見抜いて、それが結果に繋がるのは快感です。そうなってくるとハマりますよ、釣りは。

まとめ

エギのサイズや色、銘柄をローテーションしつつ、ラン&ガンしつつ、底を意識して丁寧にレンジコントロールすることが出来れば、必ず釣果は得られるはずです。アクションパターンに凝るよりは、まずはレンジコントロールを身に付けることを心掛けて下さい。

細かい注意点は多いですが、その全てには個々に意味がありますので、暗記するのではなく、考えて理解した上で、実践を重ねて身に着けていって下さい。

くれぐれも安全面には注意しつつ、釣りを楽しんで頂ければ幸いです。

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Category: 釣り入門

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